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2011/11/09

『大黒屋光太夫』下

111025_222501上巻の半分ほどの時間で読み終えた。アマゾンの紹介文。

十年に及ぶ異国での過酷な日々。ロシア政府の方針を変更させ、日本への帰国をなし遂げた光太夫の不屈の意志。吉村歴史文学、不滅の金字塔。著者渾身の漂流記小説の集大成。(引用終わり)

11月8日 ジョグ10キロ
11月9日 休養

上巻の時にも書いたが、女帝エカテリナをはじめとするロシア人たちの示した温情に、今の感覚からすれば意外感を覚えたながらも、漂流から帰国に至る光太夫たちの長く苦難に満ちた過程には圧倒された。

光太夫は帰国後江戸に住居を限定されていたが、許しを得て一時帰郷した際、夢にまで見た白子浦を眺めながら肩をふるわせて泣く。厖大な歴史資料の集積から、生きた人間ドラマを立ち上がらせる、吉村文学の真骨頂である。

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