ヘンデルのハープ協奏曲
音楽ネタは久しぶり。先日のNHK-FMのクラシックカフェで、ヘンデルのハープ協奏曲変ロ長調作品4の6が取り上げられていて、車中で何気なく聞いていたら思いのほか感銘を受けたのだ。
ヘンデルの楽曲と言えば、「水上の音楽」や「王宮の花火の音楽」は若い頃から親しんでいるものの、それほど頻繁に聞くわけではない。あと思いつくのは、ハレルヤコーラスとか、オンブラマイフとか、勇者は帰りぬ(表彰式の音楽)ぐらいか。
その作風などから、「音楽の父」バッハに対し、ヘンデルが「音楽の母」と呼ばれるのも頷けるところではあるけれども、同じ年にドイツに生まれたこのお二人、別に怪しげな関係にあったわけでもなく(笑)、実は生涯顔を合わせることがなかったようだ。
それはともかく、この変ロ長調のハープ協奏曲、原曲はオルガン協奏曲らしいが、軽やかな第1楽章の出だしがTVCMなどにも使われ、クラシックカフェの常套句で言えば、「大変広く親しまれている曲の1つです」ということになろう。
譜面を見ると独奏ハープ以外には、フルートと弱音器付きヴァイオリンⅠとⅡ、ピツィカートによるヴィオラ以下のバス、都合3声部だけで書かれている。実際の演奏では必ずしも弱音器やピツィカートではないようだが。
それもともかく、今回感銘を受けたのはラルゲット、ト短調による第2楽章で、中でも最後のカデンツァの痛切さには心奪われた。番組で演奏されていたのは吉野直子独奏のCDで、バロックオペラのアリアを思わせるような長いカデンツァは、アメリカのグランジャニーというハーピストのものらしい。
6月21日 ジョグ10キロ
6月22日 休養
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コメント
この曲の譜面まで調べるあたり、さすが探求心がお強いまこてぃんさんです。
吉野直子の同曲となると、彼女のベルリンデビューとなったベルリンフィル定期演奏会での演奏のテープを持っています(エアチェック。指揮は小澤。1985年頃だったか)。
さすがに大きなホールゆえ、ちょっと厳しい印象を持ちましたけど。
投稿: 高橋 | 2011/06/26 20:13
高橋さん
コメントありがとうございます。
今はペトルッチライブラリでいくらでも
譜面がダウンロード出来るので有難いです。
確かにあのフィルハーモニーの大空間では
厳しいでしょうね。
って、行ったことないですが。(苦笑)
投稿: まこてぃん | 2011/06/26 22:00
この曲はもともとがハープ協奏曲で、後にオルガン協奏曲集(全6曲)を出版する際にその第6曲目としてヘンデルがオルガン協奏曲に編曲したものです。私はヘンデルが好きなものですから、ついつい、大昔の記事にまで(笑)指摘するおせっかいをご容赦ください。詳しくは下記サイトをご参考に、https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%83%BC%E3%83%97%E5%8D%94%E5%A5%8F%E6%9B%B2_(%E3%83%98%E3%83%B3%E3%83%87%E3%83%AB)
投稿: TG | 2022/08/23 11:35
TGさん、はじめまして。まこてぃんさんは今年6月に逝ってしまいましたので、恐縮ながら私から。確かにハープ協奏曲としての存在ですね。私は生で聴いたことがなく、FMでのエアチェックを何度か聴くくらいです(既述したBPO定期)。
ヘンデルは私は知らない作品ばかりですが、ホルンを吹いてきた者としては「水上の音楽」はアンサンブル版も含め、よく演奏しました。懐かしい思い出です。それでは
投稿: frun.高橋 | 2022/09/12 09:54