『波紋』
最近の堂場作品はとにかく筋を引っ張るだけ引っ張る。次第に慣らされてきたのか、本作ではむしろ宙ぶらりんな感じが心地よいぐらいだった。文庫本900円分の紙数を費やす作者の術中に嵌ってしまったのかもしれない。(笑)
ところで、10年近く前に失踪したままの高城の娘綾奈は、このシリーズを通じて時折高城の前に幻影となって現れてきたが、5年前の失踪者に辿り着いた今回の事件を契機に、いよいよ高城は綾奈を探す決意を固める。そのスタートラインに立つまで、実に6冊分も話を引っ張ってきたということだろうか。(驚)
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