ニューヨーク完走記~その2
スタートしていきなり Verrazano Narrows Bridge を渡るアップダウンからコースは始まる。広い橋の上下2段を全面通行止めにしているので混雑はほとんどない。私の周囲では橋の継ぎ目に足を取られたかして転倒したランナーがいたぐらいである。左手遠方に自由の女神像が小さく望め、マンハッタンは更にかなたに霞んでいる。
私のコラルはサブスリーレベルのランナーばかりと思われ、今回キロ4分半の設定の私をどんどん追い抜いていく。若い日本人ランナーが私のTシャツの背中を見て「岩手ウルトラを走られたのですね。頑張りましょう!」と言いながら風のように走り去っていった。
距離表示は1マイルごとでキロ表示は5キロ単位しかなく、入りのペースがチェックできない。橋を渡り切ってブルックリン地区に入ると間もなく5キロポイントがやってきた。22分0秒。いかん、速すぎる。
反対車線にブルーとグリーンのランナーが現れて合流した頃から沿道の声援が多くなってきて、「 MAKOTIN!」と声をかけてくれる人も現れてきた。アクセントが真ん中や後ろになることはあっても、発音自体は「まこてぃん」と正しく読んでくれている。驚いたことに、胸の日の丸を見て「ガンバレ!」と日本語で応援してくれる「外人さん」が少なからずいたことだ。ポツポツといた日本人や、日本からのマラソンツアーの応援団の声援は言うまでもない。
10キロ地点通過。ラップは21分27秒。いい気になって更にペースが速くなってしまっている。呼吸はまだ非常にラクな状態だが、終盤にツケが回ることを警戒してややペースダウンする。15キロ通過。22分14秒。
ユダヤ人地区を通過。何か大きな祭礼でもあるようで、黒服に黒帽子で正装した人たちが三々五々教会に向かっているのだが、ランナーを一瞥する視線が心なしか冷たく感じられる。ニューヨーク市挙げてのイベントといえども、彼らにとっては神聖な日曜の雰囲気を壊す闖入者でしかないのかもしれない。
20キロ通過。22分27秒。ようやく設定どおりのペースになってきた。Pulaski Bridge を渡ってクイーンズ地区に入るが、あっという間にまたQueensboro Bridge を渡ってマンハッタンに向かう。橋の袂で一旦足を止めて路肩に寄り、携帯を取り出して写真を撮った。
別名 59th St. Bridge といい、サイモン&ガーファンクルの同名の歌に出てくる橋である。歌い出しは Slow down, you move too fast という歌詞なのだが、今日ばかりはそういうわけ にはいかないだろう(笑)。橋上の中ほど25キロポイントがある。23分57秒。撮影時間を除けばまずまずのペースか。(続く)
11月11日 ジョグ5キロ
11月12日 休養
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