『プロムナード』
道尾秀介の新刊エッセイ集。アマゾンの紹介文。
毎日がショートショート。 謎多き小説家のおかしな日常。初エッセイで初公開!
デビューから6年の歳月をかけ、独自の視点で日常を切り取り、丁寧に言葉を紡ぎ書き溜めた新感覚エッセイ。そこには、ありふれた日常を彩る、新しい驚きと発見が溢れている。
日経新聞「プロムナード」にて連載していたエッセイを中心に、作家になるまでの道程、昔好きだった女の子との話まで……、道尾秀介を形作るすべてを一冊に凝縮。
17歳の時に初めて描いた絵本「緑色のうさぎの話」と、19歳の時に初めて書いた戯曲「誰かが出て行く」の貴重なデビュー前原稿も特別に収録。(引用終わり)
9月2日 ジョグ10キロ
9月3日 ジョグ10キロ
とにかく巧い。題材も文章も素晴らしい。ユーモアに溢れていながら時折鋭い人間観察のサビを利かせており、数多い失敗談を語りながら単なる笑い話に終わっていないところがいい。
ランニングを日課にしているなど、この作家の日常を垣間見ることができて興味深かった。色々と発見もあった。拾ったお金でスイカを1個丸ごと買い、友達と2人で食べたら翌日下痢をしたという子供時代のエピソードは『シャドウ』に出てきたとおりだし、高校時代にコピーバンドを組んでライブ演奏をやったというのは『ラットマン』のとおりだ。いや、逆か。(笑)
高校当時は「金髪・長髪に破れたジーンズを穿き、腕に文字が彫ってあり耳には安全ピンが刺さってい」たそうだが、その彼が「緑色のうさぎの話」という素晴らしい絵本を書いていたのも面白い。そう言えば版元のポプラ社は絵本関係に強い出版社だ。
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