« 3代目がやってきた | トップページ | マラソン論~その29 »

2010/07/05

『虚報』

9784163288703_2堂場瞬一の最新作。この著者の文藝春秋社刊は初めてとのことである。版元紹介文。

堂場瞬一さん文春初登場作『虚報』は、「新聞ジャーナリズム」の世界で生きる男たちの苦悩を描いた意欲作です。長野支局から東京本社社会部へ戻ってきた長妻厚樹は、着任早々、「ビニール袋集団自殺」事件を担当。キャップの市川博史の指示で取材をするうちに、自殺者はみな有名大学教授が運営するサイトに影響を受けていたことが分かった。他社に抜かれ続けてきた長妻が起死回生のスクープを放つが、それが彼を窮地に追い込んでいく。一度読み始めたら止められない怒濤のエンターテインメントにご期待下さい。(ON)(引用終わり)

7月4日 LSD20キロ
7月5日 ジョグ10キロ

新聞社勤務の著者であるが、刑事ものでサツ回り記者が脇役で登場したことはあっても、記者自身を主人公とする小説は今回が初めてという。新聞社の内部事情を含めて「この人ならでは」という作品を期待したが、普通のサラリーマン小説とほとんど変わらなかった。

身内を語る難しさというのか、自家薬籠中の題材であるがゆえの書きにくさがあったのかもしれない。上山教授が自殺サイトを運営していた真相も、最後まで引張った割には、いかにもありきたりな感じがした。

|

« 3代目がやってきた | トップページ | マラソン論~その29 »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 『虚報』:

« 3代目がやってきた | トップページ | マラソン論~その29 »