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2010/07/31

『黒い家』

199999873056_2貴志祐介著。この作家は初めて。昭和34年大阪市生まれということで親近感を感じた。アマゾンの紹介文。

若槻慎二は、生命保険会社の京都支社で保険金の支払い査定に忙殺されていた。ある日、顧客の家に呼び出され、期せずして子供の首吊り死体の第一発見者になってしまう。ほどなく死亡保険金が請求されるが、顧客の不審な態度から他殺を確信していた若槻は、独自調査に乗り出す。信じられない悪夢が待ち受けていることも知らずに…。恐怖の連続、桁外れのサスペンス。読者を未だ曾てない戦慄の境地へと導く衝撃のノンストップ長編。第4回日本ホラー小説大賞大賞受賞作。(引用終わり)

7月30日 ジョグ10キロ
7月31日 ジョグ10キロ/完全休肝
月間走行 326キロ

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2010/07/29

空蝉

Ts2c0323

我が家の玄関脇の壁に蝉の抜け殻が止まっていた。よくこんなところで脱皮したものだと驚きつつ、生々しさをとどめたその姿にしばし目を奪われた。

「うつせみ」という言葉は「うつしおみ(現人)」の転で、「この世の人」「生きている人間」の意味があり、「空蝉」は実は当て字なのだそうだ。

それにしても、昆虫の脱皮という生命現象の痕跡であるはずの蝉の抜け殻に、明確な死のイメージを感じ取ってしまうのはなぜだろう。

さらに、われわれ「この世の人」ですら、「うつせみ」という言葉で表現された途端に、儚く、移ろいやすいもののように感じられるのはなぜだろう。

源氏物語の登場人物名にも見える「空蝉」という言葉。日本人の無常観を象徴しているようで興味深い。

7月28日 ジョグ10キロ
7月29日 ジョグ10キロ

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2010/07/27

コバエがホイホイ

タイトルに掲げるのが気恥ずかしくなるぐらい分かりやすい商品名だ。(笑)

この夏、我が家ではコバエが沢山飛んでいて、鬱陶しいことこの上ない。目の前をふわふわと飛び回るクセに妙に敏捷で、なかなか叩き潰せないので余計にストレスがたまる。

Ts2c0322

家内がセロテープを台所のあちこちに貼り付けてみたが、当然ながら全く効果はない。そこで薬局を覗いてみたら、ご覧のようにスライムみたいな形をした「コバエがホイホイ」が山積みされていた。最近日本各地でコバエが異常発生しているに違いない。

早速使ってみたら、まあ取れるわ取れるわ。最初の日だけで10数匹をやっつけてくれ、その後もじわじわと増え続けている。効果は1か月持続するというのだが、それまでに中身がハエで真っ黒になってしまいそうだ。うう。

そう言えば、ハエ取り紙というのを最近見かけなくなった。昔は魚屋や八百屋の軒先には必ずぶら下っていたものだが、ひとつひとつパックされたスーパーの商品にハエなどたからないだろう。

Ph14

ところで、ビルの屋上などに設置されている携帯基地局の縦長のアンテナを見ると、なぜかハエ取り紙を連想してしまう。スズメほどもある巨大なハエがアンテナに止まったが最後、そのまま動かなくなるシュールな場面を想像して、我ながら気持ちが悪くなってしまうのである。(苦笑)

7月26日 ジョグ10キロ
7月27日 休養

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2010/07/25

『四千万歩の男 忠敬の生き方』

2095361今年4月に亡くなった井上ひさしの長篇小説『四千万歩の男』にまつわる対談や講演などを集めたもの。版元紹介文。

素晴らしきかな忠敬的セカンドライフ

50歳で隠居するまでの忠敬は下総の名家の旦那。隠居と同時に本格的に星学暦学の勉強をはじめ、56歳から72歳までの17年間で35000キロ、約4000万歩を歩き尽くして、日本地図を完成させた。愚直にも思えるその精神が支えた、第2の人生を全うする平凡な覚悟は我々の生き方に大きな示唆を与える。(引用終わり)

7月24日 ジョグ10キロ
7月25日 LSD20キロ

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2010/07/23

マラソン論~その34(完)

人類が直立歩行を始め、やがて農耕を開始するところから説き起こした(笑)大風呂敷な我がマラソン論も、今回でひとまず終了することにする。

さあ、いよいよレースが始まる。静寂の中、スターターの声が響く。
「10秒前」・・・「位置について」・・・「用意」・・・パン
何回経験しても胸の鼓動が高まる瞬間である。

半年かけて組み立ててきた長大なプログラムを、初めて通しで走らせる「ENTER」キーが、スタートのピストルなのだと思う。設計どおり動いてくれるかどうかは神のみぞ知るところである。

計画どおりに走れたときの高揚感は何物にも換えがたい。そういう時に心に浮かぶのが、ベートーヴェン「第九」の一節である。過去の完走記でも引用してきたが、改めて記して結びの言葉としたい。

  天空の壮大なる計画に従って
  太陽が駆け巡るが如く、朗らかに

  走れ兄弟たちよ、汝らの道を
  英雄が勝利を目指すが如く、喜ばしく

7月22日 ジョグ10キロ
7月23日 ジョグ10キロ

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2010/07/21

マラソン論~その33

注文つながりということで、ジョーさんからシューズやグッズなどについても書くようにリクエストを頂いていた。しかし、ほとんど書くことがないのが実情だ。(苦笑)

シューズに関して言えば、マラソンを始めた当初から一貫してアシックスのターサーを使ってきた。最盛期には同社のソーティマジックを履いたこともある。いずれも店頭に山積みされた型落ちバーゲン品である。

他のメーカーのシューズと比較検討したわけではない。店頭で試してみて、足入れ感が良かったというだけの理由である。前に書いたアシックスのランニング能力測定で、自分の足の形状を詳細に測定してもらったら、意外にも日本人としてごく平均的な形をしていることが分かった。量産品のシューズで何の問題もないということなのだろう。

ウエアはFRUNのランシャツ、ランパンが定番で、ソックスはランナーズの5本指のものを使ってきた。時計はセイコーのスーパーランナーズ。サングラスはスワンの普及品だが、レースではあまり使用しなかった。

身につけるのはそれだけだ。何とかテープとか、何たらリングとかいうものには全く興味がない。心拍計をレース時にも装着する人がいるけれども、センサー入りのバンドが胸を締め付けて不快なので、ATを意識した練習の時だけにしている。

後は・・・何もない。(苦笑)

GPSなども面白そうなのだが、アナログ人間の自分には使いこなせない気がする。何より「そんなもの買うぐらいなら、うちの車にカーナビ付けてよ」と家内に文句を言われること必至である。(苦笑)

7月20日 休養
7月21日 ジョグ10キロ

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2010/07/19

これユーロたつた一晩ゐてくれろ

Ts2c0321息子が今週末からインドネシアに旅行することになった。国際的な学生組織の交流研修会のようなものだそうだ。ついこの間まで県外にもほとんど出たことがない人間だったのだが。

参加費はユーロで支払うということなので先日銀行で両替をしてきた。私自身、ユーロ紙幣の現物を見るのは初めてだ。前に欧州に行ったのはもう15年も前のことなのだ。最近の円高ユーロ安で負担は少なくて済んだが、右から左へと息子の手に渡ってしまった。(苦笑)

7月18日 LSD40キロ
7月19日 ジョグ10キロ

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2010/07/17

『向日葵の咲かない夏』

5126tmbttcl__sl500_aa300__3道尾秀介著。版元紹介文。

夏休みを迎える終業式の日。先生に頼まれ、欠席した級友の家を訪れた。きい、きい。妙な音が聞こえる。S君は首を吊って死んでいた。だがその衝撃もつかの間、彼の死体は忽然と消えてしまう。一週間後、S君はあるものに姿を変えて現れた。「僕は殺されたんだ」と訴えながら。僕は妹のミカと、彼の無念を晴らすため、事件を追いはじめた。あなたの目の前に広がる、もう一つの夏休み。(引用終わり)

7月16日 ジョグ10キロ
7月17日 ジョグ10キロ

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2010/07/15

マラソン論~その32

自分の状況を客観的に把握するということ。それは何もレース中だけに限らない。半年にも及ぶ練習の過程全てにおいて同じことが言える。

その時期にどんな練習を予定していて、どれくらい消化できているのか。体調はどうか。体重はコントロールできているか。そうした諸々のことを絶えず自問自答し、予定どおりに進んでいないとしたら、どう修正していくのかを考える。

もし、それが他人から指示されたものであったり、「練習しなければ」という漠然とした思いだったら、苦痛に感じたり挫折したりするだろう。しかし、自ら立てた目標に向かって自らを管理していくのはむしろ楽しく、それがマラソンの醍醐味であるとさえ思う。

マラソンを完走する、さらには記録を目指すという半年間のプロジェクト。その企画から実行、結果の帰属までの全てが、自分ひとりの手に握られているのだ。

こんなことは会社の仕事では絶対に味わうことが出来ない。上司の保身で企画は通らず、取引先の機嫌次第で商談は失敗する。成功しても手柄を横取りする輩がいる。

ちょっと話が逸れた。(笑)

先日、尊敬する某先輩から、このマラソン論の感想をお聞きしたとき、精神的な面についても書いてほしいという注文があった。これがその答えになっているかどうか分からない。しかし、練習を含めた全てのプロセスを楽しんでやることが、時に苦しい練習もこなして継続していく秘訣ではないかと思う。

単なる根性論ではマラソンは走れないし、楽しめないと思うのである。

7月14日 ジョグ10キロ
7月15日 休養

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2010/07/13

マラソン論~その31

レースの組み立てといっても、それほど大層なことではない。ここまでの練習の仕上がり具合によって目標タイムを設定し、それに向けてのペース配分を行うということである。以下はあくまで例示である。

仮に3時間を切るという目標を設定したとする。キロ4分16秒ペースだと2秒オーバーし、4分15秒だと40秒の余裕がある。目安としては15秒刻みの方が分かりよいので、キロ4分15秒に決めたとする。5キロ21分15秒である。

これを基にした5キロごとのラップタイムを腕にボールペンで書いておく。汗や雨では流れないが、レース後に石鹸で洗うときれいに落ちる。この設定どおり走れれば理想的なのだろうが、自己ベストを目指すようなレースでは終盤で若干ペースが落ちるのが自然なので、そのことを予め織り込んでおくのだ。

私の場合は35キロを分岐点として、そこからキロ5秒とか10秒落ちることを想定し、それまでにどれだけの貯金を作っておくべきかを考えた。キロ10秒落ちるとすればフィニッシュまで10秒×7.195キロ=72秒の遅れとなる。つまり、35キロ地点で72秒の貯金があれば最後はトントンということになる。そのためには、そこまでを72秒÷35キロ=約2秒/キロだけ速いペースで走るということになる。

もちろん、現実にはそんな計算どおりには行かない。2秒どころか5秒10秒速く突っ込んでしまい、終盤で20秒30秒落ちたりするのはザラである。体調や天候にも左右される。←の完走記集はそうした計算違いの連続である。

それでも、こうしたレースの組み立てをして、目安時間を決めておくことには意味があると思う。自ら立てた目標との乖離をリアルタイムに知ることができ、レース中の自分の状況を客観的に把握できるということだ。

この最後の点について、次回もう少し書いてみる。

7月12日 ジョグ10キロ
7月13日 ジョグ10キロ

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2010/07/11

『裂壊』

41kfbzxyzrl__sl500_aa300__2堂場瞬一の警視庁失踪課・高城賢吾シリーズ第5弾。カバー紹介文。

半年に一度の失踪課課長査察を間近に控え、室長の阿比留が忽然と姿を消した! 自宅に急行した高城たちだが、私生活を隠す阿比留の失踪の原因は掴めず、その行方は杳としてしれない。同時期、一人の女子大生の捜索願が出された。ストーカーによる拉致も疑われたが、二つの事件を追ううちに意外な接点が判明する。(引用終わり)

7月10日 ジョグ10キロ
7月11日 LSD36キロ

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2010/07/09

マラソン論~その30

いよいよレース当日である。前夜に十分睡眠を取ることは言うまでもないだろう。私はあまり経験がないが、気持ちが高ぶってよく眠れないという人もいるかもしれない。それでも、横になって目を瞑っているだけでも体は休まるので何も焦ることはない。

ところで、当日の朝はどう過ごすか。朝食ではご飯をお代わりし、さらにお餅やカステラ、ドラ焼きなどで糖質を補い、レース直前はうっすら汗をかく程度のジョグや短いダッシュでウォーミングアップする。そういうパターンのランナーが多いようだが、あまり感心できない。

カーボローディングで肝臓や筋肉に蓄えられるグリコーゲンは約3日間で飽和するとされ、木曜から土曜の高炭水化物食で蓄積は既に完了している。当日は蓄積されたグリコーゲンや脂肪を分解・燃焼させてエネルギーに変えなければならないのに、その逆方向の反応を強めるような食事を摂るのはナンセンスである。高脂肪・高蛋白質食が理想だが、消化吸収が良くないので、ごく普通の朝食で良いと思う。ご飯は軽く1杯にしておく。

レース直前までのグリコーゲン温存については前回も書いた。不必要なウォーミングアップで折角溜め込んだグリコーゲンを浪費する愚については、リディアードも戒めているところだ。

短距離や中距離ならともかく、せいぜいAT近辺の負荷のマラソンで、ウォーミングアップがそれほど重要とは思わない。私は心身にスイッチを入れるぐらいの意味でトラックを2周、最後に少し流しを入れる程度にしていた。トップランナーの多くは毛布にくるまったまま音楽でも聴いてじっとしているのだそうだ。

次回はレースの組み立てについて。

7月8日 ジョグ10キロ
7月9日 休養

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2010/07/07

マラソン論~その29

さて、レース1週前の週末に10キロレースペース走を終えたら、後はもうきつい練習は行わずに疲れを抜くと同時に、体内にグリコーゲンを溜め込むことに専念する。いわゆるカーボローディングと呼ばれるものである。

いろいろと試してみたが、私が最終的に行ったのは田中宏暁先生の本を参考にした、次のようなパターンである。

月、火  ジョグ5キロ
水    ビルドアップ10キロ+ジョグ10キロ
木~土 完全休養

食事は月~水が低炭水化物食、木~土が高炭水化物食

これにより水曜までに体内のグリコーゲンを一旦枯渇させ、体がグリコーゲンを蓄えようとする反応を強めたところに、木曜から炭水化物を集中的に摂取することによって、通常以上のグリコーゲンを蓄積するというものである。

それと同時に水分も蓄積されるので、体重が2キロほど増えれば成功ということになる。3日間で脂肪が2キロもつくことはありえないのでご安心を。

木曜以降はひたすらグリコーゲン温存に努めるのみである。走るどころか、普段は階段を上がるところもエスカレータやエレベータを使う。前日も全く走らないで大丈夫である。

ということで、次回はいよいよレース当日を迎える。

7月6日 ジョグ10キロ
7月7日 ジョグ10キロ

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2010/07/05

『虚報』

9784163288703_2堂場瞬一の最新作。この著者の文藝春秋社刊は初めてとのことである。版元紹介文。

堂場瞬一さん文春初登場作『虚報』は、「新聞ジャーナリズム」の世界で生きる男たちの苦悩を描いた意欲作です。長野支局から東京本社社会部へ戻ってきた長妻厚樹は、着任早々、「ビニール袋集団自殺」事件を担当。キャップの市川博史の指示で取材をするうちに、自殺者はみな有名大学教授が運営するサイトに影響を受けていたことが分かった。他社に抜かれ続けてきた長妻が起死回生のスクープを放つが、それが彼を窮地に追い込んでいく。一度読み始めたら止められない怒濤のエンターテインメントにご期待下さい。(ON)(引用終わり)

7月4日 LSD20キロ
7月5日 ジョグ10キロ

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2010/07/03

3代目がやってきた

Ts2c0320

2004年に購入した我が家のメインPCの液晶画面に異常が現れ始めたので、思い切って買い替えた。3年前も一度同様の現象が起こっていて、この時は部品無償交換の期限ギリギリだったので助かったが、さすがにもう潮時と判断した。どうやら3年間の「エプソンタイマー」が内蔵されていたらしい。(笑)

今回も同じエプソンのNJ3300という機種である。初代は98、2代目はXP、そして今回は7であるが、どこがどう進歩しているのかまだよく分からない。ただ、画面は15.6のワイド版で、漆黒の筐体ともども非常に美しい。パソコンという商品もずいぶん洗練されたものだと感じさせる。

7月2日 ジョグ10キロ
7月3日 休養

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2010/07/01

実に4年ぶり

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今日は京セラドーム大阪でオリックス×東北楽天の試合を観戦した。実に4年ぶりである。元近鉄の選手がどんどん少なくなってきて、もしかしたらこれが最後のプロ野球観戦になったかもしれない。

直前に分かったのだが、今日は西淀川区、福島区の在住、在勤者の優待観戦デーということで、通常2400円の内野席に500円で入ることが出来た。それでも観衆は1万人にも満たない寂しさ。主催者もそれを見越して、2階席の一部を閉鎖して選手の画像で覆ってしまっている始末だ。

6月30日 ジョグ10キロ
月間走行 200キロ
7月 1日 休養

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