『定年ゴジラ』
私自身、○○ニュータウンという名の住宅街に高校時代以来ほぼ一貫して住み続けてきた。ここに書かれている物語はとても他人事と思えない。
ましてや、ランナーとしての現役を引退してから、これから先の生き方を考えることが多くなった昨今、次のような「町内会長」さんの述懐は胸を打つ。
「俺、思うよ。何歳まで生きられるか知らないけど、六十歳から先の時間を削って若い頃に回すことができてりゃあな、って。一日がせめて二十五時間あれば、仕事も、家のことも、もっともっとたくさんできたんだよな。悔しいよ、いまこんなに時間が余ってるのが」(204頁)
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