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2010/06/11

『ハッピー・リタイアメント』

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浅田次郎著。この作家の長篇は初めて。『定年ゴジラ』に続けて読んだのは別に意図したわけではなく、図書館の予約の関係からたまたまそうなっただけだ。アマゾンの紹介文。

定年を四年後に控えた、しがない財務官僚・樋口慎太郎と愚直だけが取り柄の自衛官・大友勉。二人が突如再就職先として斡旋されたJAMS(全国中小企業振興会)は、元財務官僚の理事・矢島が牛耳る業務実体のない天下り組織。その体質に今イチ馴染めない樋口と大友は、教育係となった秘書兼庶務係の立花葵から、ある日、秘密のミッションを言い渡される…。(引用終わり)

6月10日 ジョグ5キロ
6月11日 休養

JAMSなる組織はマッカーサーの命令で作られたという設定。もはや仕事はほとんどないに等しく、出勤すればその後は昼寝しようが外出しようがお咎めなし。それでいて給料に退職金まで頂けるという、この世のパラダイスみたいなところなのである。もし実際にあったら「事業仕分け」で真っ先に槍玉に挙げられること必定である。(笑)

しかし、樋口と大友がまともに「仕事」をしてみたら、思わぬ大金が舞い込んできて・・・というところから、痛快なフィクションが展開していく。結末はもうひと捻りが欲しかったが、実際にありそうで、またなさそうな、まさに虚実皮膜の間を行くようなストーリーは最後まで飽きさせなかった。

ただ、自衛隊出身の作者だけに大友の現役時代が詳細に記述されているのに対し、樋口の現役時代のことは、たびたび暗示される矢島との確執の中身も含め、漠然としか描かれていないのが残念だった。

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