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2010/05/11

『みぞれ』

200801000451

重松清著。この作家は初めて読んだ。版元紹介文。

人生は一度きり。だから、たくさんの人生を読もう。文庫でしか読めない! さまざまな人生の機微を鮮やかに描く11の物語。

あなたに似た人が、ここにいる――。幼なじみの少女が自殺未遂、戸惑いながら「死」と向き合う高校1年生の少年。結婚7年目、セッカチな夫にうんざりしてきた妻。子供がいないとつい言えなくて、一芝居うつ羽目に陥った夫婦。どちらかがリストラされる岐路に立たされた40歳の同期社員。晩年を迎えた父に複雑な思いを抱く43歳の息子……。ひたむきな人生を、暖かなまなざしでとらえた11の物語。文庫オリジナル短編集。(引用終わり)

5月10日 ジョグ10キロ
5月11日 休養

10篇目の「ひとしずく」が、少し前にNHKの「ラジオ文芸館」で紹介されていた。「あなたに似た」主人公に感情移入させ、ときどき入るツッコミでニヤリとさせつつ、クライマックスでの感情の爆発があって、最後の「ひとしずく」で泣かせる。実に見事な構成である。

そのほかでは「砲丸ママ」「望郷波止場」などが面白かった。すぐに古びてしまう時事ネタをあえて使い、「暮らしと地続きのお話」を「息をするように書きたい」というこの作家の意図は、この短篇集だけでも十分叶えられている。

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