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2010/05/21

『ビタミンF』

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重松清著。版元紹介文。

このビタミンは心に効きます。疲れた時にどうぞ――。「家族小説」の最高峰。直木賞受賞作!
38歳、いつの間にか「昔」や「若い頃」といった言葉に抵抗感がなくなった。40歳、中学一年生の息子としっくりいかない。妻の入院中、どう過ごせばいいのやら。36歳、「離婚してもいいけど」、妻が最近そう呟いた……。一時の輝きを失い、人生の“中途半端”な時期に差し掛かった人たちに贈るエール。「また、がんばってみるか――」、心の内で、こっそり呟きたくなる短編七編。直木賞受賞作。(引用終わり)

5月20日 ジョグ10キロ
5月21日 ジョグ10キロ

「後記」によれば「F」とは Famailyであり、Fatherであり、Friendであり…という。いずれも40歳前後の中年オヤジが主人公の物語。自分はもう通り過ぎてしまったけれども、子供の成長につれて家族との人間関係が微妙に変化していく時期の7つの Fiction(お話)は、とても他人事には思えなかった。

なかでも、昔の恋人からの手紙が17年後に届くという設定の「なぎさホテル」、中学生の娘が噂する同級生の正体に驚かされる「セッちゃん」が秀逸だった。

ところで、「母帰る」で、母はロールキャベツが得意という話が出てくる。確かこれは前に読んだ「みぞれ」でも出てきた。岡山弁(広島弁かも)を喋るというところも共通で、著者自身の母が得意だったのかもしれない。

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