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2010/05/31

久々の妙見山LSD

昨日は昨年4月以来の妙見山LSDに参加した。先月の吉野LSDでご一緒したHさん、Nさんの発案によるもので、Hさんは故障のため打ち上げのみ参加となったが、彼らのツイッター仲間のKさんとMさん、先月に続き吉野常連のKさんも参加して、総勢5名となった。

見事な五月晴れで、今日走らないでどうするというぐらい絶好のマラニック日和の下、比較的速いペースで走り終えた。初対面のお二人はトライアスロンもされる(された)方で大変スリムな体型をしていた。

見るからに好青年のMさんは今度100キロウルトラに挑戦されるとのこと。まるで足袋のような薄いシューズで完走されたのには驚いた。整体師のKさんからは、故障の原因となる筋肉の拘縮(強張り)など色々と興味深い話を伺った。私の走りを後ろから見られて、故障の少ないフォームだと仰っていただき感激してしまった。

帰路、奈良県勢のHさんKさんと喋っていて話が尽きず、珍しく鶴橋で途中下車して二次会に流れた。帰りの電車では座って目を閉じた瞬間爆睡したが、その前に携帯のアラームをセットしておいたので恒例の寝過ごしをせずに済んだ。少しは学習したのである。(笑)

5月30日 LSD42キロ
5月31日 ジョグ10キロ
月間走行 414キロ

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2010/05/29

『ホワイトアウト』

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真保裕一著。この作家はずいぶん前に読んだ『奇跡の人』以来である。版元紹介文。

厳寒期の巨大ダムが占拠された! 冒険サスペンスの最高峰、吉川英治文学新人賞受賞。
日本最大の貯水量を誇るダムが、武装グループに占拠された。職員、ふもとの住民を人質に、要求は50億円。残された時間は24時間! 荒れ狂う吹雪をついて、ひとりの男が敢然と立ち上がる。同僚と、かつて自分の過失で亡くした友の婚約者を救うために――。圧倒的な描写力、緊迫感あふれるストーリー展開で話題をさらった、アクション・サスペンスの最高峰。吉川英治文学新人賞受賞。(引用終わり)

5月28日 ジョグ10キロ
5月29日 休養(休日出勤)

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2010/05/27

マラソン論~その19

練習場所の話題をもう少し。

ひとつは高地トレーニングである。よく一流選手がアメリカのボルダーや中国の昆明で合宿を行っている。市民ランナーはさすがにそこまで出来ないが、国内でもかなり標高の高い場所で、低酸素環境下のトレーニングを行うことが可能だ。

私は最盛期の06年と07年、いずれも9月の3連休を利用して、長野県の菅平高原で「一人合宿」(言葉が矛盾している・笑)を張った。標高1300~1500m。専用のクロスカントリーコースが整備され、第3種公認陸上競技場もある。前回述べたトラックでの25キロ持久走は実はここで行ったものだ。

もうひとつは練習としての大会参加である。交通規制した上に給水給食のサポートが完備され、大きな大会だと1キロごとの距離表示でラップタイムが把握できる。何より大会の雰囲気と周囲のランナーの存在がモチベーションを高めてくれる。それを考えれば数千円の参加費も決して高くないと思う。

私の場合、レースペース走練習として11月の福知山マラソンに参加していた。混雑する最初の2キロと、急坂登りのある終盤は捨てて、途中のほぼフラットな30キロ、35キロの区間をペース走練習とするのである。メインレースから逆算した時期にちょうどいい大会があれば、一度検討してみられるとよい。

5月26日 ジョグ10キロ
5月27日 ジョグ10キロ

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2010/05/25

マラソン論~その18

持久走の話のついでに、練習場所について少し書いておこう。持久走にしてもレースペース走にしても、30キロとか35キロまでの距離を安全に走れて、かつ1キロごとのタイムが把握できる、となるとかなり場所が限られてくる。

私が普段走っている橿原公苑の周回コースは高校駅伝のコースにもなっているが、1周ほぼ2キロで、中間ポイントも把握してある。ただ、1箇所だけ点滅式の信号機があり、稀に赤信号に変わるのが玉に瑕である。速いペースで走っている最中に突然止められると、ただでさえ切れそうな集中力がプツンと切れてしまうのだ。

そこで、重要なポイント練習の際には、わざわざ電車に乗って大阪の長居公園まで出かけることが多い。大阪国際女子マラソンでも有名な周回道路で、1周2813mである。何と半端な距離と思われた人は、この数字を15倍してみるとよい。

広い周回路はほぼ平坦で曲がり角もなく、スタート地点から1キロごとに表示が施してある(確か42キロまであったと思う)。夜間も照明つきで問題なく走れるし、日曜は朝から開いている銭湯が近くにある。全国的にみてもこれほど恵まれた練習環境はそうないのではないか。

適当なコースが手近になければ、陸上競技場のトラックを走るという手もある。距離は正確に違いなく、スピード練習には最適であるが、持久走で1周400mをぐるぐる回るというのは、ちょっと辛いものがある。私も一度だけ25キロをやったことがあるが、あまりお勧め出来ない。

5月24日 ジョグ10キロ
5月25日 ジョグ10キロ

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2010/05/23

マラソン論~その17

4週サイクル×3回の内容は持久走、スピード走、レースペース走である。基礎練習ではゆっくり長く走り込むことで基礎体力をつけた。そこから最終的にレースペースで42キロを走り切るための過程を踏んで行くのである。最初はまず一定のスピードで30キロ程度を走り切れる持久力を養成する。

「一定のスピード」とは、ここでは目標とするレースペースより若干遅い程度で構わない。自分の場合はキロ15秒から20秒ほど遅いペースで設定していた。これは基礎練習での走り込みの程度や当日の体調、さらには天候などに応じて、最終的には勘も働かせて自分自身で匙加減する。

後のレースペース走でもそうだが、この練習でのペース設定は大変重要である。一番良いのは、多少の余力を残して終えることができるペースである。いわゆる「伸び代」を残すことで次の練習にうまく繋がっていく。次が、かなりの余裕をもってラクに終わってしまうペース。練習としては不足だが、体にダメージが残るよりは良い。

良くないのは、全く余裕がなくてオールアウトして終わってしまう場合である。練習としては十分だが体のダメージが残り、次の練習に影響してしまう。最悪なのが、余裕どころか計画していた距離を走り切れず、途中でリタイアしまうケースである。心身ともにダメージが残るだけで、そんな練習ならやらない方がマシだ。

さて、4週サイクルの中では、1週目から3週目まで徐々に距離を伸ばしていく。私の場合は20キロからスタートして30キロまで伸ばしていった。最盛期は35キロまで伸ばしたこともある。この距離の設定も、上記と同様の匙加減が必要である。難しくもあるが、そこが面白いところでもある。

5月22日 LSD20キロ
5月23日 休養

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2010/05/21

『ビタミンF』

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重松清著。版元紹介文。

このビタミンは心に効きます。疲れた時にどうぞ――。「家族小説」の最高峰。直木賞受賞作!
38歳、いつの間にか「昔」や「若い頃」といった言葉に抵抗感がなくなった。40歳、中学一年生の息子としっくりいかない。妻の入院中、どう過ごせばいいのやら。36歳、「離婚してもいいけど」、妻が最近そう呟いた……。一時の輝きを失い、人生の“中途半端”な時期に差し掛かった人たちに贈るエール。「また、がんばってみるか――」、心の内で、こっそり呟きたくなる短編七編。直木賞受賞作。(引用終わり)

5月20日 ジョグ10キロ
5月21日 ジョグ10キロ

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2010/05/19

マラソン論~その16

春から夏にかけての基礎練習でしっかり走り込み、その後半ではAT付近まで心拍を上げたトレーニングもある程度こなせたら、いよいよレースに向けた本格的な練習に移行することになる。

私の場合は本番レースの14週前からスタートさせた。4週単位のサイクルが3回と、直前調整が2週間という構成である。これは金哲彦先生が以前『ランナーズ』に連載された「サブスリー道場」で書いておられた内容を取り入れたものだ。

4週サイクルの中では1週毎に強度を上げていき、最後の4週目は軽いメニューにして疲労回復を図る。これを3回繰り返したあと、4回目のサイクルに入って体調が上向きになってきた2週目の最後でレースに臨むのである。

1週間のパターンは、週半ばの水曜か木曜に少し強度を上げた練習を入れ、土日のどちらかでメインのポイント練習を行なう。月曜にスロージョグで疲労抜きをして、火曜は休養というパターンにしていた。残りの日はジョグでつなぐ。

仕事の都合や天候で必ずしもそのとおりに行かない場合もあり、曜日が多少ズレることはあっても、なるべくこのパターンを踏襲するようにしていた。

5月18日 ジョグ10キロ
5月19日 休養

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2010/05/17

マラソン論~その15

前回のATトレーニングの最後に書いたことで少し補足しておかねばならない。アシックスの測定の結果、自分のAT心拍数は166だった。その時のATスピードは直前のフルマラソンで自己ベストを出した時よりキロ15秒ほど遅かった。

ところで、AT時の心拍数はほぼ一定であるのに対し、その時のスピードはトレーニングの状況や当日の体調などでも変動する。私が測定してもらったのはレースシーズンを終えた3月下旬だったので、若干遅めになっていたと思われる。

それがレースシーズンだったらどのくらいなのかは測っていないので何とも言えないが、主観的なしんどさから判断すると、レース時の心拍数はAT時の166より若干高めで、スピードにすると大体キロ5秒~10秒の差がある感じである。

走り込み練習の時はAT心拍数以下でコントロールしながら身体能力を高め、その後のスピード練習ではATを相当上回るスピードで刺激を入れ、最終的にはATを若干上回るぐらいのペースで42キロを走り切れるように仕上げていくという流れになる。

次回からはそれぞれの時期の練習について書いていく。

5月16日 LSD40キロ
5月17日 ジョグ10キロ

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2010/05/15

『バイオリニストは肩が凝る-鶴我裕子のN響日記』

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長らくNHK交響楽団の第1ヴァイオリン奏者を勤めた鶴我裕子さんのエッセイ集。アマゾンの紹介文。

著者の鶴我裕子さんはNHK交響楽団の第1ヴァイオリン奏者を長年つとめ、かたわら音楽雑誌や音楽会のパンフレットなどにエッセイを寄稿されてきました。本書はN響の楽団員、また一生活人としての日常を綴ったものですが、その軽妙な文章には楽員としての長い演奏経験からくる音楽への深い理解がおのずと滲み出ています。
「なるほど、オーケストラの舞台裏はこんなふうだったのか」「サヴァリッシュやゲルギエフはこんなふうに音楽をつくっていくのか」などなど、音楽の現場の「そこが知りたい」ことが手にとるように語られているので、音楽ファンには恰好の読み物となっていますが、そればかりでなく、生活人としての日常をユーモラスに語る語り口には人物や社会へのたくまざる批評眼がのぞいており、一般の読者にも十分に楽しんでいただけるエッセイ集となっています。(引用終わり)

5月14日 休養
5月15日 ジョグ10キロ

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2010/05/13

マラソン論~その14

もうひとつ、基礎練習の走り込みメニューに加えておきたいのがATトレーニングである。ATとは Anaerobic Threshold (有酸素性作業閾値)のことなのだが、これだけでは何のことかさっぱり全く分からない。(笑)

主に脂肪をエネルギー とする有酸素運動から、糖質をエネルギーとする無酸素運動に変化する転換点のことなのだが、感覚的に言えば、ジョグから徐々にスピードを上げていって、急に呼吸がしんどくなる少し手前のポイントに相当し、一般にその時の心拍数で表わされる。

有酸素運動だと比較的長い時間続けられるのに対して、無酸素運動では乳酸が蓄積されて短い時間で疲労してしまう。フルマラソンはその境界付近での持久運動であることから、ATトレーニングが有効なのである。

そのためにはまず自分のATを知る必要がある。ATの測定方法としては、血液中の乳酸濃度を測るもの、呼気ガスの酸素と二酸化炭素を測定するもの、運動中の心拍数から測定するものがある。それぞれLT、VT、HRTといい、一長一短があるらしいのだが、専門的なことはよく分からない。(苦笑)

私はアシックスのランニング能力測定の中でVTを測定してもらった。防毒マスクのようなものをつけてトレッドミルの上を走るので、結構呼吸がしんどかったのを思い出す。

測定の結果、当時の私のAT心拍数は166だった。そこで、練習の際は腕時計型の心拍計を装着して、心拍数を166以下にコントロールしながら走るのである。心拍数がこれを超えるとアラームが鳴るようにセットしておけば便利である。

私の場合、ATのスピードはフルマラソンの自己ベスト時よりキロ15秒ほど遅いペースだった。それでも基礎練習の時期としてはかなり強度が強いので、ある程度走り込みが出来た後のポイント練習と位置づけるのが良いだろう。

5月12日 ジョグ10キロ
5月13日 ジョグ10キロ

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2010/05/11

『みぞれ』

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重松清著。この作家は初めて読んだ。版元紹介文。

人生は一度きり。だから、たくさんの人生を読もう。文庫でしか読めない! さまざまな人生の機微を鮮やかに描く11の物語。

あなたに似た人が、ここにいる――。幼なじみの少女が自殺未遂、戸惑いながら「死」と向き合う高校1年生の少年。結婚7年目、セッカチな夫にうんざりしてきた妻。子供がいないとつい言えなくて、一芝居うつ羽目に陥った夫婦。どちらかがリストラされる岐路に立たされた40歳の同期社員。晩年を迎えた父に複雑な思いを抱く43歳の息子……。ひたむきな人生を、暖かなまなざしでとらえた11の物語。文庫オリジナル短編集。(引用終わり)

5月10日 ジョグ10キロ
5月11日 休養

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2010/05/09

マラソン論~その13

基礎練習の走り込みは、出来ればアップダウンのある山道を走ると、下半身を万遍なく強化できて効果的だ。夏の暑い時期でも比較的涼しく、また日焼け対策にもなる。標高の高い場所で高地トレーニングが出来れば理想的だろう。

さて、夏場に長時間走りこむ際には熱中症に要注意である。こまめに水分補給することはもちろん、同時に電解質も補給してやらないと体液が薄まってしまい危険だ。市販のスポーツドリンクでも多少は補給できるだろうが、私は塩カプセルを利用している。

他人の受け売りが多いこのマラソン論の中で(笑)、珍しくこの塩カプセルだけは私が開発したものだ。数年前に使い始めたときから周囲のランナーにも勧めてきたが、当初は皆「何それ?」という反応だった。今では関西のランナーにはかなり知れ渡っていると思う。そうでもないか。(笑)

元々はウルトラマラソン終盤で脚が痙攣することへの対策として編み出したものだ。胃腸が弱った終盤では塩をそのまま舐めるとえずきそうになるので、薬のようにカプセルに入れて水と一緒に飲み込めばいいと考えたのだ。

作り方は簡単である。薬局で空のカプセルを買ってきて塩を詰めるだけのことだ。面倒なら専門の道具もある。カプセルのサイズは大小いろいろあるが、私は「00号」という大きめのものを使っている。

塩は当初食塩を使っていたが、リディアードの本で痙攣対策にはカリウムが有効と書いてあった。調べてみたら、ナトリウムとカリウムのバランスが大切らしい。いろいろ探してみたら、高血圧の人向けに大正製薬が発売している「減塩習慣」という商品が、ナトリウム、カリウム半々というので、今はそれを使っている。

給水のたびに1カプセルを十分な量の水とともに飲み込む。人によっては胃が荒れたように感じることもあるので、一度試してから使用することをお勧めする。携帯する場合は湿らないよう、密閉できる容器や袋に収納する。私は35ミリフィルムのケースを使っているが、今ではなかなか手に入らなくなった。

ところで、5月5日に60キロLSDに行った際、この塩カプセルを忘れていた。多分そのせいだと思うが、軽い熱中症に見舞われて、かなり長い時間休憩することを余儀なくされた。人にエラソーに言っている場合ではないのである。(苦笑)

5月8日 ジョグ10キロ
5月9日 LSD20キロ

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2010/05/07

マラソン論~その12

基礎練習に関連した話をもう少し続ける。

この時期には舗装路だけでなく、不整地での練習も取り入れることをお勧めする。本格的なクロスカントリーのコースでなくとも、公園や河川敷、未舗装の道路など、探せばどこかにある筈である。私が普段練習している公苑周回コースでも、アスファルトの歩道のすぐ脇に、数十センチの幅しかないけれども格好の不整地コースがあるのを発見した。

雑草が生え、石ころが転がるコースでは時に着地が乱されるが、逆にそのことによって下半身の柔軟性が養え、怪我をしにくい体を作ることができる。スピードを上げて走ると本当に怪我をしてしまうので、「ゆっくり」走るのが主眼のこの時期に打ってつけの練習なのだ。

もうひとつは、ウルトラマラソンへの参加である。走り込みの一環として、6月頃に各地で行われるウルトラマラソンに参加するランナーも多い。私もかつてサロマ100キロを5回完走した。

ただ、その経験からすれば、70キロ~80キロ辺りで既に体力の限界を超えてしまって、それ以降は「走る座禅」としての意味はあっても、マラソン練習としての効果はなかったように思う。自分自身経験はないが、50キロから70キロぐらいがちょうど良いのかもしれない。

5月6日 休養
5月7日 ジョグ10キロ

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2010/05/05

マラソン論~その11

前回の練習の組み立ての話で言い忘れていたことがひとつある。それは「練習日誌をつけよう」ということである。私は毎年『ランナーズ』誌付録のダイアリーを使っているが、日記帳でも手帳でも何でも構わない。

私はその日に走った距離と内容(ジョグとかペース走とか)、ペース走系の練習では1キロごとのラップタイム、それから毎朝量っている体重などを記入するようにしている。例えば昨年は本命レースの○週前の週末にどんな練習をしていたかなどが分かり参考になる。

さて、基礎練習である。

と言っても、あまり書くことはない。要するに「ゆっくり長く走り込む」ということに尽きる。LSD (Long, Slow, Distance) とも言う。それによって、筋肉に酸素を送り込む毛細血管を発達させ、筋肉を収縮させる細胞内のメカニズムを活性化させてやるのだ。

「ゆっくり」とは、キロ7分とか8分ぐらいのペースが望ましいとされているが、自分自身そこまでペースを落として走ることはなかなか出来ず、実際にはキロ6分ぐらいがせいぜいだ。

「長く」とは、距離でなく時間で考えるべきなのだが、これまた自分自身はつい距離にこだわってしまう。マラソンと同等の40キロ、できれば50キロ、60キロの距離を踏むのが望ましい。時間に換算すると4時間から6時間程度ということになる。

こういう練習のことを瀬古利彦氏は著書の中で「走る座禅」と形容しているが、確かに精神修養の要素もある。40キロから先の10キロ、20キロの辛さに耐えることは、間違いなくマラソン本番の終盤の粘りに通ずる。

5月5日 LSD60キロ

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2010/05/04

『ピストルズ』

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阿部和重著。『シンセミア』に続く「神町サーガ」第2作で、四六判668頁もの巨篇である。版元紹介文も相当に長い。

荒廃する世界の片隅で、少女は奇蹟を起こせるか!?
“神の町”に住まう哀しき一族をめぐる大サーガ、開幕。
この物語だけは、誰も忘れることができない

妖しくも美しい馨香に乗せ、いま彼女は高らかに愛を謳う。
読むものをあらゆる未知へと誘う、分類不能の傑作巨篇!

「若木山の裏手には、魔術師の一家が暮らしている――」。田舎町の書店主・石川は、とあるキッカケから町の外れに住む魔術師一家と噂される人々と接触する。その名は菖蒲家。謎に包まれた一族の秘密を探るべく、石川は菖蒲四姉妹の次女・あおばにインタビューを敢行するのだが……。そこで語られ始めたのは、一族の間で1000年以上も継承された秘術にまつわる、目眩めく壮大な歴史だった。史実の闇に葬り去られた神の町の盛衰とともに明かされていく一子相伝「アヤメメソッド」の正体と、一族の忌まわしき宿命。そして秘術の継承者である末娘・みずきが引き起こしてしまった取り返しのつかない過ちとは一体――?やがて物語は2005年の夏に起こった血の日曜日事件の隠された真相を暴きだしてゆく……!!(引用終わり)

5月4日 ジョグ10キロ

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2010/05/03

久々の吉野LSD

5月1日が出勤となったので、今年の大型連休は4日間だけである。初日の昨日は久々に吉野LSDに出かけた。メンバーは常連のHさん、Kさんに、Hさんの友人のNさんも加わった4名である。

遷都1300年祭から流れてきた観光客も多いのか、明日香村は例年以上の賑わいで、レンタサイクルをかき分けて走る破目になったが、峠道に入るといつもの静けさで快適なLSDとなった。

初参加のNさんが終盤でバテてしまい、終了後の銭湯でのぼせてしまうハプニングがあったが、無事回復して4名揃って打ち上げに突入できた。いつものようにランニングを巡る熱い話に花が咲いて、気がつくと21時を回ってしまっていた。

5月2日 LSD42キロ
5月3日 ジョグ10キロ

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2010/05/01

マラソン論~その10

今回から練習のことを書いていく。まずは練習の大まかな組み立てについて。

マラソンである程度の結果を残そうと思うなら半年程度の準備が必要であるが、その間同じような練習を繰り返すのでないことは言うまでもない。自分の場合は基礎練習、持久走、スピード走、レースペース走、最終調整と、大きく5つの時期に分けて練習計画を立てた。専門用語では「期分け」と言うらしい。

まずは基礎的な体力の養成から始まり、ミドルペースでの持久力養成、速い動きへの対応と心肺機能の強化、レースペースでの持久力養成、そしてレースに向けたコンディショニングと、手順を踏んでいくのだ。建物を建てる場合に、まず基礎工事があって、その後、躯体工事、配管配線工事、壁天井工事、最後に内装仕上げと、順を追ってやっていくのと同じようなものだ。

特に基礎練習は重要である。持久走にしてもスピード走にしても、その後の練習の内容をより濃いものにしようとすればするほど、最初に基礎をしっかりと築いておく必要がある。高い建物ほど基礎が深いのと同じことだ。次回はその基礎練習について。

4月30日 ジョグ10キロ
月間走行 85キロ(笑)
5月 1日 ジョグ10キロ

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