前回までに効率的なフォームづくりと、そのための意識の持ち方について述べた。大雑把に言えば「下半身は前傾、上半身は後傾」ということになる。
しかし、やってみれば分かるが、これはかなり不自然な姿勢であり、保持し続けるのは決してラクではない。ましてや、そのままで42キロを走破するには相当な努力を要する。
努力のポイントは「体幹(インナーマッスル)の強化」ということに尽きる。フォーム改善と体幹強化。これがマラソンの記録向上の要諦であると私は考えている。特にマラソン終盤の落込みは、エネルギーの枯渇もあるが、体幹の筋力が持たないことでフォームが乱れ、運動効率が落ちることによるものだ。
体幹強化のための筋トレは色々とある。先日テレビで高橋尚子が巨人・高橋由伸選手を取材中に、体幹強化の筋トレを実地に披露していた。10種類近いメニューを次々と紹介するQちゃんの姿に、由伸選手も最後は呆れたような顔をしていた。
市民ランナーはそこまでする時間も体力もないと思うが、最低限の腹筋背筋はやる必要があると思う。私の場合は、仰向けに寝て脚を45度上げては下ろす腹筋運動と、ジムで45度の台に腹這いに乗って、曲げた上体を起こす背筋運動をそれぞれ100回、走る前にやっていた。
ただし、筋トレはそれだけで、マシンを使った脚筋トレなどは一切やっていない。脚は地面の反発力を体幹に伝えるだけの強さがあればよく、それ以上の余分な筋肉は必要ないと思うからだ。一流ランナーの脚は実にスリムで美しいのである。
たとえ脚の怪我や故障で走れないとしても、腹筋背筋なら出来るだろう。体幹強化の絶好のチャンスと捉え、腹筋背筋の強化に取組んでおくことをお勧めする。
4月20日 バイク30分
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