『ラストダンス』
堂場瞬一のスポーツものは久しぶり。版元紹介。
プロ野球<スターズ>の同期、真田誠と樋口孝明。その野球人生は常に対照的だった。ドラフト二位で即戦力と期待された樋口はついにレギュラーを奪えず、真田はドラフト五位から球界を代表するスター投手へとのし上がる。そして今季、球界最年長・40歳の二人に引き際が訪れた。二軍監督要請という形で引退勧告を受けた樋口に対し、真田はシーズン半ばで突然引退会見を行う。ところが引退宣言以降の登板で真田は連勝、低迷していたチームも優勝争いにからむ快進撃を始めた。シーズン終盤、正捕手の負傷で一軍に昇格した樋口と真田に17年ぶりのバッテリーを組む日が到来する……。(引用終わり)
3月12日 ジョグ10キロ
3月13日 ジョグ10キロ
2001年に近鉄がリーグ優勝を決めた瞬間に立ち会った。オリックスに3点差をつけられた9回裏、無死満塁から北川が代打逆転満塁サヨナラ本塁打を放ち、一瞬にして近鉄に優勝をもたらしたのだ。
そんなことを目の当たりにしたので、本書で真田と樋口が成し遂げた出来事も、強ち荒唐無稽な作り話とは思えず、イニングが進むにつれてどんどん引き込まれていった。『大延長』のときもそうだったが、野球の醍醐味を語らせたらこの作者はとどまるところを知らない。
『焔』の続篇ともいうべき本書には、前作に登場したスターズのチームメイト沢崎や神宮寺、それに代理人の藍川なども登場して、真田と樋口のラストダンスに立ち会うという仕掛けになっているところが面白い。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント