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2010/02/01

『チューイングボーン』

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島木譲二のネタではない(爆)。以前読んだ『1gの巨人』の大山尚利のデビュー作である。版元紹介文。

“ロマンスカーの展望車から三度、外の風景を撮ってください―” 原戸登は大学の同窓生・嶋田里美から奇妙なビデオ撮影を依頼された。だが、登は一度ならず二度までも、人身事故の瞬間を撮影してしまう。そして最後の三回目。登のビデオには列車に飛び込む里美の姿が…。死の連環に秘められた恐るべき真相とは? 第12回日本ホラー小説大賞長編賞受賞作。(引用終わり)

1月31日 LSD20キロ
月間走行 340キロ
2月 1日 休養/完全休肝

ビデオ撮影の謎は元々の依頼者の置き手紙によって明かされることになるが、実際にあり得なくもない話と思われるだけに、かなりコワいものがある。さすがホラー小説大賞を取っただけのことはある。

異常な依頼に巻き込まれた主人公の心理は、巧みな比喩を用いながら異様なまでに細かく描写されている。大賞選考委員の林真理子氏が「まごうかたなき才能の持ち主」と絶賛したのは、そうしたところにあるのではないか。

ただ、主人公の心理や行動、特に題名が絡んだラストにまで影響を及ぼしていると思われる「母」の死についての掘り下げが十分でなく、やや消化不良の読後感を残す。意図したものかもしれないが、「父」の存在感のなさも相当なものだ。

ところで、本作品とは関係ないが、文庫本巻末の紹介にあった「新津きよみ」という人の本が大変に面白そうである。テレビドラマの原作をたくさん書いているらしく、読みやすいものが多いかもしれない。

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