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2009/12/01

『監督-挫折と栄光の箱根駅伝』

9784862381385b_2元東洋大監督の川嶋伸次著。年末年始の駅伝シーズンを前にした絶好のタイミングで地元図書館から借りることができた。版元の紹介文。

「走り」に関するある記憶
悲運の将、川嶋伸次が、自らの体験を通して描いた指導者の在り方、組織づくり、コーチング、そして「走ること」の素晴らしさ。極上のノンフィクション。 2008年12月、部員の不祥事により監督を辞任。明けて2009年1月、箱根駅伝で手塩にかけたチームは往路・復路を制覇し悲願の完全優勝を果たす。シドニー五輪男子マラソン代表選手にして元東洋大学陸上競技部監督、川嶋伸次が綴る「走り」へのオマージュ。(引用終わり)

11月30日 ジョグ10キロ
月間走行  276キロ
12月 1日 ジョグ10キロ

昨年12月に部員の不祥事の責任を取って辞任した後は、私の知る限りマスコミ等でもその動静が全く伝わってこず、どこでどうしているのか気になっていた。教え子たちの大殊勲に人知れず涙を流している川嶋の様子を想像したりもしていた。

しかし、この本を読んで、箱根駅伝当日は沿道で帽子とマスクで顔を隠して観戦し、3日の夜は都内の慰労会に招かれ、ゴール直後は自粛していた監督胴上げで彼を感激させたのだと知り、こちらまで目頭が熱くなってしまった。

ぬるま湯体質に毒されていた東洋大陸上部の精神風土を一新し、また高校生スカウトも強化するなど、着々とチーム力を強化していった過程は、組織論、教育論、また人生論としても読み応えがあった。

ところで、川嶋が現役引退を決意した経緯を語る次の文章は、ある種の達成感に気が抜けたような今の私にはとても耳に痛い。

私は、学生を指導する上でも、「自分で『頑張っている』なんて絶対に口にするな」と言う。自分で自分のことを頑張っていると評価する選手はダメだ。それ以上伸びない。(中略)有森裕子は、二大会続けてメダルを獲得してはじめて「自分で自分を褒めてやりたい」と言った。それぐらい頑張って結果を残してはじめてようやく、「頑張った」と言えたのだ。さらにもっと言ってしまえば、その有森ですら、自分で自分を褒めた後は、成績が伸びることはなかった。
自分で自分の頑張りを褒めてしまったら、選手としての成長は止まる。そこが辞めどきなのだ。だから私も、宗さん(当時旭化成陸上部監督の宗茂氏)に対して発してしまった言葉(「精一杯、頑張ったじゃないですか!?」)をきっかけに、現役引退を決意したのだ。

しかし、上記版元紹介文の後に、実はこんなコメントが添えられている。短期間に東洋大陸上部を立て直し、箱根優勝へ導いた名監督へのコメントはこれでいいだろう。(笑)

「川嶋君、そんなあなたを褒めてあげたい!」 有森裕子推薦!

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