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2009/09/20

『長き雨の烙印』

41teepd8pxl__sl500_aa240_堂場瞬一著。前回読んだ『邂逅』の文庫本に挟んであった宣伝チラシで紹介されていたので読んでみた。「汐灘」シリーズの1作目ということだ。アマゾンの紹介文。

殺人事件の犯人として連行される親友の庄司を、学生の伊達はただ見送るしかなかった。県警捜査一課で中堅の刑事となった今、服役を終えた庄司が冤罪を申し立てた。しかし、その直後に再び似通った手口の女児暴行事件が起きる。伊達は20年前のある記憶を胸に、かつて庄司を逮捕したベテラン刑事・脇坂と対立しながらも、捜査にあたるが―。 (引用終わり)

9月19日 LSD20キロ
9月20日 2キロ走(7分40秒程度)×5本を含む16キロ

作者出身の茨城県のどこかの市をモデルにしたと思われる「汐灘」の冬を舞台に、冤罪、復讐、陰謀といった重苦しいテーマが絡み合いながらストーリーが展開していく。「鳴沢了」シリーズの初期、『雪虫』あたりの雰囲気に近い感じである。

事件の構図は途中で大体想像がついたが、その通りの結末を読んだあとでもカタストロフィは感じられず、登場人物たちと同じような遣り切れない思いだけが残った。好き嫌いが分かれるところだが、そういう意味では大変印象に残る作品だ。

ところで、「汐灘」シリーズの第2作『断絶』は、10月3日にテレビ朝日系列でドラマ放映されるらしい。「読んでから観る」主義なので、早く図書館に戻って来てほしいものだ。どのみち、録画して後で観ることになるだろうけれど。

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