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2009/08/01

『汽車旅放浪記』

51rvai6j4xl__sl500_aa240_久々に関川夏央の本を読んだ。むろん、タイトルに惹かれてのものである(笑)。文庫カバーの紹介文。

日本人が愛してやまない鉄道。これまで夏目漱石、松本清張、宮脇俊三など、多くの作家がその作品に登場させてきた。『三四郎』の山陽本線から『点と線』の鹿児島本線まで、作品の舞台となった路線に乗り、調べ、あの名シーンを追体験。路線の歴史のみならず、背後に隠された作家たちの思いや、彼らと鉄道との知られざる関係を辿る。文学好きも鉄道好きも大満足の時間旅行エッセイ。 (引用終わり)

7月31日 ジョグ10キロ
月間走行距離 336キロ
8月 1日 ジョグ10キロ

夏目漱石、宮脇俊三、それに紹介文にはないが内田百閒を取り上げた文章が面白かった。

いつもながらこの作者の視点は常に過去を向いている。「あとがき」の中で、次のようなことを書いている。

彼ら(注、「団塊鉄ちゃん」のこと)もまた私のように時間旅行をたのしんでいるのだと思う。その懐旧すべきは、やはり昭和三十年代の日本の風景である。だが一九六〇年代後半以降、昭和でいうと四十年代からあとの時代潮流の圧力はすさまじく、それ以前の牧歌を圧倒し去った。

私がなぜ廃線に惹かれるのか、自分でもよく分からないところがあったが、この「時間旅行」という言葉に何かヒントが隠れていそうだ。

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