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2009/05/01

『星への旅』

111702吉村昭の短篇。図書館で借りた『戦艦武蔵』所収の新潮現代文学の巻末に入っていた。タイトルや文庫本表紙の美しさとは裏腹の、かなり陰惨な物語だ。新潮文庫の紹介文。

平穏な日々の内に次第に瀰漫する倦怠と無力感。そこから脱け出ようとしながら、ふと呟かれた死という言葉の奇妙な熱っぽさの中で、集団自殺を企てる少年たち。その無動機の遊戯性に裏づけられた死を、冷徹かつ即物的手法で、詩的美に昇華した太宰賞受賞の表題作。(以下略、引用終わり)

4月30日 ジョグ10キロ
月間走行距離 363キロ
5月 1日 ジョグ10キロ/完全休肝

この作品は『戦艦武蔵』と相前後して発表され、当時からこの作家の「作風の見定めがたさを嘆かせた」と、全集本解説の上田三四二氏が述べている。しかし、戦記ものであれ、現代ものであれ、冷静に事実を積み重ねて語らせる氏の手法は変わらない。

まだどこかに戦後の匂いの残る本作だが、青年たちの不条理のような集団自殺に至る克明なレポルタージュは、自殺サイトを通じて知り合った見知らぬ男女が集団自殺する事件が相次ぐ現代にも十分に通用する価値を有している。

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