『蝕罪―警視庁失踪課・高城賢吾』
「刑事・鳴沢了」シリーズの主人公鳴沢が酒もタバコもやらず、筋トレを欠かさないストイックな生活ぶりだったのに対し、このシリーズの主人公高城は7年前のある事件を契機に酒浸りとなり、タバコも手放さないといった調子で、かなりタイプが異なっている。
しかし、「刑事に生まれついた」ような鳴沢同様、高城も元々は根っからのデカのようで、失踪課に転勤したその日から巻き込まれた青年失踪事件を追ううち、刑事の血を呼び覚まされていく。
妙な伏線やドンデン返しのない、ど真ん中直球のストーリー展開、魅力的な脇役陣といった前シリーズの特色は、新しいシリーズにも受け継がれている。早くも2作目『相克』が出版されていて、そちらも楽しみだ。
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