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2008/08/04

『血烙』

41ezidsyo2l堂場瞬一の鳴沢了シリーズ第7作。文庫カバーの紹介文。

NY市警で研修中の鳴沢の元にもたらされた凶報――勇樹がバスジャックに巻き込まれた。現場に駆けつけた鳴沢が見たのは射殺された犯人の遺体、そこに勇樹の姿はなかった。見え隠れするチャイニーズマフィアの大物マシンガン・トミーの影。勇樹の行方は。NY、アトランタ、マイアミ――かすかな手がかりを追い、鳴沢が爆走する!(引用終わり)

8月4日 ジョグ10キロ

前作では思わぬどんでん返しがあったが、今回はそれまで同様の一直線の展開で、またタイトルからしてストーリーの「キモ」の部分が大体想像できる仕掛けとなっている。それだけに、NYを振り出しにボストン、アトランタ、フロリダへと舞台を移していく設定は、目先が変わって観光ノベル的面白さはあるものの、やや無理に引っ張りすぎた感が否めない。その中では、了の人間的成長というか変容ぶりが窺える次の一節が印象に残った。

「仕事は――」全てだ。刑事であることこそが大事なのだ。警察官になってからずっと私の中心に聳え立っていた原則が、あっさりと崩れ去ろうとしている。だが、その跡には新たな規範が顔を出していた。家族という名の規範が。刑事であることが全て。それは、私が自分のことしか考えていなかったことの証拠だ。だが今、勇樹や優美のいない生活は考えられない。守るべきものは自分でなく家族なのだ。(324頁)

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