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2008/08/28

『オリンピックに奪われた命―円谷幸吉、三十年目の新証言―』

51kn4bb88cl橋本克彦(ノンフィクション作家)著。ラン友のKさんに借りていた文庫本を、北京五輪の男子マラソンの日に読み始めた。版元紹介文。

日の丸ニッポンを背負った英雄円谷幸吉、悲劇の死の新証言。
東京オリンピックで日の丸を! 日本陸上界の悲願は、円谷幸吉という不世出のランナーの出現で叶えられた。だが、それから4年後、円谷は自らの手で人生に幕を下ろしてしまう。自殺の原因は何か? 自衛隊という巨大組織とスポーツ選手としてのアイデンティティの軋轢に悩む円谷、そんな円谷を陰で支える女性、そして、円谷の人間形成に大きな影響を与えた厳父の密かな苦しみ。30年後の新証言を加えて、著者が悲劇の真相に迫る。(引用終わり)

8月27日 ビルドアップ10キロ
8月28日 ジョグ10キロ

1964年と言えば自分はまだ幼稚園児で、円谷も「東洋の魔女」も朧ろげな記憶しかないが、戦後復興を終え先進国の仲間入りを目指して日本中が血眼になっていた時代の空気は、幼い自分にも十分感得できた。

円谷の悲劇は、持って生まれた生真面目な性格、自衛隊上司の無理解によるコーチの人事異動、内密に行われた椎間板ヘルニアの手術など、様々な要因が重なったことがこの本で分かったが、やはりそうした時代背景から来るプレッシャー抜きには考えられない。

44年後の北京五輪男女マラソンの成績を思うにつけ、メダルの色や数に一喜一憂するよりも、常人離れしたアスリートたちの迫力や勝負の面白さを純粋に楽しめるようになるまで、代表選手たちはあるいはプレッシャーにつぶされ、あるいは極限まで追い込んで故障し、結局は持てる力を十分に発揮できないのではないかと思う。

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コメント

当時は1歳でした。
この本によって円谷選手、君原選手の偉大さを認識しました。
ラストの遺言の下りでは出勤途中にもかかわらず
涙してしまいました。

投稿: けんあん | 2008/08/30 20:56

けんあんさん
良い本をありがとうございました。
有名な遺書は既に何回か目にしてましたが
そこまでの経過を知ったうえで最後に読むと、
私も車中にいて涙を堪えるのに必死でした。
三島、川端ら文学者の心を打ったのも肯けます。

投稿: まこてぃん | 2008/08/31 07:37

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