『熱欲』
主人公の職場は新潟県警、多摩署に続いて今回は青山署。この調子で行けば毎回違うことになるのだろうか。
それはともかく、一見無関係な2つの事件が繋がっていくという設定の本作品でも、それほど複雑なストーリーにはならず、大方の読者の予想を裏切らない、著者の直球勝負の姿勢は好感が持てる。ただ、ヒロイン役の優美はちょっと弱かったか。
ところで、前作で『マークスの山』との類似を指摘したが、今回は主人公が生活安全課所属というあたり、大沢在昌『新宿鮫』シリーズの影響を感じさせる。もしかして、著者は意識的に毎回「本歌取り」をやっているのかもしれない。
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