『サウスポー・キラー』
先日読んだ『メディア・スターは最後に笑う』の著者水原秀策の「このミス」大賞受賞作ということで期待して読んだが・・・。カバーの紹介文。
人気球団オリオールズの左投手・沢村はある日、自宅マンションの前で見知らぬ男に暴行を受ける。男は「約束を守れ」と謎の言葉を残して去っていった。なぜ自分が暴行されたのか心当たりがまったくなく、戸惑う沢村。その後球団には、沢村が暴力団と癒着しているという告発文書が送りつけられる。一方マスコミには、彼が八百長を行っているという告発文書が同一人物から送りつけられ、彼は結局、自宅謹慎処分を受けてしまう。はたして彼をワナにはめたのはいったい誰なのか? その目的は? 四面楚歌のなか、沢村は自分をはめた人間に対して戦いを挑むことを決意する。そして彼がたどり着いたのは、周到に計画された恐ろしい陰謀だった。『このミステリーがすごい!』大賞第3回大賞受賞作。(引用終わり)
2月21日の練習内容 ジョグ10キロ
2月22日の練習内容 ジョグ10キロ
結論から言えば『メディア・・・』の方が良かった。読売ジャイアンツを思わせる「オリオールズ」の左腕沢村にかけられた八百長疑惑の首謀者は意外なところにいた、というストーリーなのだが、そのキモのところが「恐ろしい陰謀」というには少し弱いのだ。
警官くずれの恐喝常習犯・高木、沢村と粋な会話を交わす女優・美鈴がとても魅力的なキャラクターに仕上がっているだけに残念である。ただ、人気球団内部の特異な人間関係や、プロの投手と打者の駆け引きなど、「野球もの」としてはなかなか面白かった。また、トレーニングやコンディショニング、食生活や普段の節制(沢村は酒を飲まない)など、ランナーにとっても有益な知識が多かった。
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