『看守眼』
てっきりシリーズものかと思っていたがそうではなく、「看守」近藤の物語は表題作だけで、他の5篇の主人公はフリーライター、家裁調停委員、県警ホームページ担当、地方紙整理部員、県知事秘書と様々である。
この中では、地方紙の整理部員が犯した小さなミスから殺人事件へと展開していく「静かな家」が、新聞記者出身の作者が得意とする分野だけあって、最も面白かった。ただ、前に読んだ『臨場』でも感じたことだが、本書でも多少見劣りする作品があった。さすがのベストセラー作家も常に同じ水準を保つというのは難しいようだ。
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