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2006/12/02

『LAST』

Last石田衣良の連作短篇集。この作家は初めて読んだが、動機は例によって他人任せ(笑)。以前読んだ出久根達郎氏の本で勧められていたからだ。版元紹介。

もう、あとがない! でも明けない夜はない。

LAST RIDE/LAST JOB/LAST CALL/LAST HOME/LAST DRAW/LAST SHOOT/LAST BATTLE
“現実”に押しつぶされそうになった7人の、予想もできない反撃!

外国人窃盗団に雇われ、通帳から現金をおろす出し子の男が最後に打った手は(「ラストドロー」)。住宅ローンに押し潰されそうな主婦が選んだ最後の仕事とは(「ラストジョブ」)。リアルで凶暴な世界に、ぎりぎりまで追い詰められた者たちが、最後に反撃する一瞬の閃光を描く。明日への予感に震える新境地の連作集。(引用終わり)

12月1日の練習内容 軽いビルドアップ10キロ
12月2日の練習内容 ペース走20キロ(1時間18分11秒)を含む25キロ

本を読む愉しみの一つは、日常の生活ではまずできないような体験が擬似的にできるというところにある。そのためには、もちろん読者の想像力、あるいは感情移入も必要だろうが、それを誘発する作者の筆の巧みさがなければ、その擬似体験は成り立たない。

その点、本作は大変に秀逸である。上記紹介以外にも、借金に追われて家族を売るか自殺するかの間際まで追い詰められたり(「ラストライド」)、無職になって街を彷徨った挙句、上野公園のテント村に住むホームレスの仲間入りをする(「ラストホーム」)など、普通の人間にはまずできない(したくもないが・笑)体験を擬似的にしている気分にさせられてしまうのである。

出久根氏はそれを「巧みな術中」と述べているが、まさにその通りだと思った。

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