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2005/09/02

『クライマーズ・ハイ』

横山秀夫著。mekaさんのお勧めで読んでみたら、期待以上の力作だった。例によって版元紹介文から。

八五年、御巣鷹山の日航機事故で運命を翻弄された地元新聞記者たちの悲喜こもごも。上司と部下、親子など人間関係を鋭く描く力作。北関東新聞の記者・悠木は、同僚の安西と谷川岳衝立岩に登る予定だったが、御巣鷹山の日航機墜落事故発生で約束を果たせなくなる。一方、一人で山に向かったはずの安西は、なぜか歓楽街でクモ膜下出血で倒れ、病院でも意識は戻らぬままであった。地方新聞を直撃した未曾有の大事故の中、全権デスクとなった悠木は上司と後輩記者の間で翻弄されながら、安西が何をしていたのかを知る――。実際に事故を取材した記者時代の体験を生かし、濃密な数日間を描き切った、著者の新境地とも言うべき力作です。(TN)

以下、少々ネタバレ。

9月2日の練習内容 ジョグ10キロ

タイトルとカバーデザインから一見登山ものかと思ったが、小説の大半は日航機事故報道をめぐる地元新聞社内の凄まじい狂騒と、どこの組織にもあるセクショナリズムや派閥抗争などの生々しい人間模様である。不幸な生い立ちから家族とうまく関係を築けず、家庭崩壊すら予感している主人公・悠木の様々な想念がそこに絡み合っていく。

小説は事故から17年後、悠木が安西と果たせなかった衝立岩の登攀に、安西の息子・燐太郎とともに挑戦するところから始まり、悠木が過去を回想する形をとっている。なぜ、当時安西は悠木を誘ったのか。「下るために登るんさ」という謎の言葉の真意は? 本当の理由を知るためには実際に登ってみるしかない。

自らの記者人生に区切りをつけるような登攀の最中に、悠木は自分を避けているように思っていた息子・淳との意外な絆を知らされる。登り切った後には燐太郎から更に良い知らせがもたらされる。悲惨な事故を扱ったこの小説は、最後の最後で文字通り「クライマーズ・ハイ」の雰囲気の中で、人生への希望の光がひと筋、雲間から射してくるところで閉じられている。

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コメント

まこてぃんさん、こんにちは。

読まはったんですね。気に入っていただけたようで、よかったです。でも、私は細かい点は忘れちゃいました(^^;)。

投稿: meka | 2005/09/03 02:15

mekaさん、おはようございます。
いい本を紹介いただき、ありがとうございました。

>読まはったんですね。
あ、そうか。mekaさん、元々こっち(関西)の人やったんや(笑)。

>でも、私は細かい点は忘れちゃいました(^^;)。
それ、皆そうでしょう。
私も以前に読んだ『模倣犯』を最近読んだHさんと話していて、
記憶が怪しい部分が多々あり、汗を掻きました。(^^ゞ

投稿: まこてぃん | 2005/09/03 08:53

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