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2005/07/14

映画『マラソン』

本日は有給休暇を取った。午前中は映画『マラソン』を鑑賞、午後は吉野LSDと、ランニング漬けの1日となった(笑)。

映画の方は「メンズデー」ということで千円也。「自閉症という障害をもつ主人公が、フルマラソンをサブスリーで完走するまでを描いた感動のドキュメント映画」のはずだったが、実際はかなり違っていた。でも、別の意味で感動的だった。

息子をもつ全てのお母さん、必見です。

というのは、・・・

以下、肝心のところは伏せてあるが、これから観る予定の方は観てからにして下さい。

7月14日の練習内容 LSD40キロ

BGMは

  • ドヴォルザーク 交響曲第8番ト長調作品88
  • メンデルスゾーン 弦楽八重奏曲変ホ長調作品20
  • メンデルスゾーン 交響曲第3番イ短調作品56「スコットランド」
  • マーラー 交響曲第5番嬰ハ短調

いつものコースをいつもぐらいの時間でこなしたが、心拍数は常時10から15、いつもより高かった。暑かったせいもあるが、やはり2週間のブランクは大きいことを、数字をもって突きつけられた。P社の心拍計の威力、恐るべし!

まず、主人公は自閉症の青年チョウォンではなく、はっきり言ってその母親キョンスクであると思った。この映画のテーマは、マラソンでも自閉症でもなく、息子を手放したくない、いや手放せない母親の内面の葛藤そのものだ。前半はそれがハッキリせず、モヤモヤしたままだったが、中盤でキョンスクの衝撃の告白があってからはピントがビシッと決まった。キョンスク役のキム・ミスクという女優は本当に凄い。言葉が分からないので字幕を読むだけだが、セリフだけで十分泣かせてくれた。こんな芸当のできる女優が日本にいるだろうか。

それに比べて男どもの情けないこと。コーチ役のチョンウクは、かつてボストンマラソンで優勝したランナーで、今でもマラソン大会ではサインをねだられる有名人だが、その実生活は荒んでいて、飲酒運転の罰則としてチョウォンの通う障害者施設の体育教師のボランティアを命じられる。キョンスクの懇願にほだされてチョウォンにマラソンを指導することになるが、その指導法たるや、グラウンドを適当に何周も走らせるだけで、後はチョウォンをサウナや競馬に連れて行ったり、ビールを飲ませたりと、全くの投げ槍である。

チョウォンの父も、息子にのめり込む妻と疎遠になり、家庭を顧みなくなる無責任男だ。チョウォンの弟までもが、疎外感から不良少年グループと一緒になって、クルマのサイドミラーを壊すという悪戯に走ってしまう。

ただ、マラソンランナーの一人として観た場合は大きな「?」マークがつく。母の庇護下から自立しようとする息子が立ち向かう関門として、たまたまマラソンが置かれているに過ぎない。それは登山でも、一人きりの自転車旅行でも、何でもいいのである。そもそも、上に書いたような練習ではサブスリーはできない。感動のクライマックスとなるチュンチョン国際マラソンでも、序盤から4時間のペースランナーについて行くわ、エイドで立ち止まってチョコパイを2個も食べるわ、上り坂で座り込んでしまうわというランナーが、いくら後半で憑かれたように頑張ったって、サブスリーできるほどマラソンは甘くない。

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『マラソン』 自閉症の障害者がスポーツで活躍する。家族の苦悩、愛、そして絆。そん [続きを読む]

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