『炎蛹』
「ほのおさなぎ」。『新宿鮫』シリーズ第5作である。例によって版元紹介では、
新宿署刑事・鮫島を、犯罪者は、恐れを込めて「新宿鮫」と呼ぶ。植物防疫官・甲屋は、外国人娼婦によって南米から日本に侵入した、“恐怖の害虫”の蛹を追っていた。羽化まで数日。蛹を追って、鮫島と甲屋は、危険と罠に満ちた闇に挑む。 命をかけて熱く闘う男たちがここにいる。 興奮と感動、圧倒する迫力!傑作長編刑事小説第5弾!
冒頭、盗品売買でマネーロンダリングを企てるイラン人グループと中国人マフィアとの抗争で幕を開け、そこに外国人娼婦殺人事件、ラブホテル連続放火事件、さらには日本の稲作を全滅させかねない恐怖の害虫の侵入と、一見バラバラに見えるテーマが、ストーリーの展開に従って次第に絡み合いつつ、最後はビシっと収斂していく様は、いつもながらお見事である。今回も異業種交流(?)というのか、農水省防疫官や消防庁調査課員との組織を超えた協力が織り込まれている。特に前者の甲屋(かぶとや)というのがとても魅力的なキャラだ。映画にするとしたら谷啓なんかいいかなあ。
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コメント
『炎蛹』も、好きな話です。私はもともとバイオ系なので、興味もあるし。
ところで、次がまたいいですよ~。だって、鮫島が○○しちゃうんだもーん。ふふふ。
投稿: meka | 2005/06/24 21:39
mekaさん、おはようございます。
これからサロマに出陣です。
こまめなコメント(ダジャレ・笑)ありがとうございます。
第6巻、図書館になかったんで、
次の『灰夜』を先に借りたんです(泣)。
○○、すっごい気になりますねぇ。
投稿: まこてぃん@関空 | 2005/06/25 08:08
まこてぃんさん、こんにちは。サロマはがんばってください。
ひょっとしたら○○のことは、『灰夜』『風化水脈』のどちらかに、ちらっと出ていたかもしれません。シリーズは、つながっていますからね。
投稿: meka | 2005/06/25 10:21